考え事15~性被害と仕事

大人になって性暴力被害に遭った場合、
被害者は性暴力被害に関しては何の責任もないことに変わりはありませんが、
被害者個人が日々の生活を送ることに関しては、
自立した社会人である以上、例え被害で辛かろうと責任を問われてしまいますよね。


例えば、被害のショックで体調を崩したりして仕事に行けなくなれば、
職を失ってしまう可能性もあります。

遅刻欠勤早退に対して、職場が、
“性暴力被害に遭ったから”という理由を考慮してくれることは
現状の日本ではあまりないと言えると思います。

そして、仕事を失ってしまっても、自力で家計をやりくりしなければなりません。


家で寝こんでいても、独り暮らしであれば家事をやってくれる人なんていないですし、
家から出られないぐらいの不調であっても病院に連れて行ってくれる人もいない
かもしれません。
役所での各種手続きだって自分以外に行ってくれる人はいないかもしれません。

でも、家事をしていなければだらしないと思われるし、
病院に“きちんと”行って治療しろ、
そう言われてしまうのが大人の性暴力被害者です。


誰か支援してくれる人がいれば状況はだいぶ違うと思いますが、
まず自分に何が起きたかを話しづらかったり話したくなかったりすれば、
なかなか周囲から理解を得ることは難しいと思います。

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考え事14:被害の影響はどこまで?いつまで?

ワンストップセンターの設立も進み、
性犯罪の罰則の厳罰化についても議論されるようになり、
性暴力についての世間の理解は少しずつ進んできているように思います。

でも、まだまだ当事者が求めるところには
手が届ききっていないというのが現状だと思います。

あれもこれも全部やってほしいなどとは思っていませんが、
やはり、被害に遭うことで被害者が負うもの・失うもの・変わるものって
莫大でそのフォローは今の社会は追い付いていないなと思います。


被害者が性暴力を受けることで起こる影響として分かりやすいものには
  ・身体の怪我
  ・性感染症
  ・望まぬ妊娠
  ・中絶
  ・精神的不調
などがあると思います。
比較的、被害初期に起こる問題でケアもそれなりに整いつつある部分です。

ですが、被害者が被る被害ってこれだけでしょうか?
もっと沢山思いつく方もいらっしゃると思いますが、一例を下記にあげてみます。

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考え事13~大人だって「あなたは悪くない!」~

お久しぶりです。
だいぶお待たせしてしまいましたが、やっと記事の更新です。

※この記事に出てくる統計数は、
平成26年度犯罪被害者白書より引用致しました。
割合(%)は上記からこちらで計算したものです。

性暴力被害者と言えば、子供と若い女性に多いと
思っている人が多いでしょうか。

実際の統計を見ると、警察に届け出た被害者だけですが、
下記のグラフの通り、
全被害者数に対する成人の割合は約50%です。

H26年度犯罪被害者白書より

強姦の場合、被害者数1240人の内訳は、
未成年:565人、
20~30代:599人、
40~50代:64人、
60代以上:12人
となっております。

この数値、どう思うでしょうか?
思っていた通りでしょうか、それとも予想外でしょうか。

性暴力被害は、決して若い人だけのものではありません。

何歳であろうと被害者になりうるし、
何歳であろうと、被害で傷つくことには変わりはありません。

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考え事12~インテークの壁~

最近、性暴力被害者が支援につながるためには
まず“インテークの壁”というものが立ちふさがっていると
気付きました。

インテークというのは、精神科医療や心理臨床の場での
初回面接のことを言います。
警察ので聞き取りや、弁護士相談や婦人科での相談などは
正確にはインテークとは呼ばないと思いますが、本記事では、
「被害について初めて話をする」という意味でインテークに含めます。
そして、対面相談だけでなく、電話やメールの相談も含めて考えます。


被害者が、助けを求めるならば、支援を求めるならば、
必ずや“被害について『詳細に』語ること”を求められます。

思い出したくないことを思い出し、
言いたくもないことを言わなければならない。
そうしなければ、支援が受けられないかもしれない、
そうしなければ自分に不利になってしまうかもしれない。
そんな思いで被害者は必死になって被害について語るのだと思います。

けれど、その精神的負荷が大き過ぎれば、
話をしたことで得られる支援よりも、
大きなダメージを受けてしまう可能性もあるんだと、
ふと気付きました。

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考え事11~三つ目の時計

「犯罪の被害に遭ったときから被害者は二つの時計を持つようになる」、ある被害者の言葉です。一つ目の時計は、事件から止まって動きません。5年たっても10年たっても、それは事件の時を示していて、そこから一歩も前に進まない時計です。にもかかわらず、もう一つの時計は容赦なく時を刻みます。例えば家族を犯罪で亡くした人でも忌が明ければ香典返しを送らなくてはいけないし、お世話になった方々に挨拶もしなくてはいけません。何年か経てば、引っ越したり、職業を変えたり、自分たちが生活を変えることを余儀なくされることもあります。現実の都会は他の人と変わりなく進んでいきます。

小西聖子『新版 トラウマの心理学 心の傷と向き合う方法』 P17より


引用の通り、犯罪の被害者は、二つの時計を持つようになります。
時がたてばたつほど、この二つの時計の指す時間に差が開き、
被害者はその残酷さに再び傷つけられ、悩むこともあるでしょう。

でも私は最近、被害者の持つ時計がこの二つだけではなく、
もう一つ、新しい時計を持つことができると気付きました。

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